脚光をあびている廃棄物処理技術

泊 正雄 

 わが国に於いては戦前、戦後を通し、重化学工業の開発を経済基盤として推進してきた。すなはち、大量生産、大量消費、大量廃棄のスタイルを取ってきたために、工業地帯を中心に、大気、水、土壌汚染が拡大し、健康被害が出始め、公害関連法によって工場規制がおこなわれて良くはなったが、家庭ごみは石油化学製品が多くなり、埋め立て処分しても微生物によって分解されず、数百年以上残存し、嵩張って埋め立て量も増大し埋立地が逼迫している。焼却処理するとダイオキシン等の発生が問題になっている。家電製品、OA機器、自動車等の普及によって、これらの廃棄物は鉄類を主体に回収、他は上記と同様に処理され同様の問題を発生している。又、エアコン、冷蔵庫等の冷媒フロンが破砕時に飛散しオゾン層の破壊を起こし、農薬、防腐剤等からの有機塩素化合物が生物を通し人えの連鎖反応による影響もクローズアップされ、環境会議が開催され進められている。家電、容器包装等のリサイクル法やグリーン購入法も実施され、或いは実施間近で、循環型社会を目指し、リユース、リデュース、リサイクル、マテリアルリサイクルがはかられる様になった。

 このような時代背景をうけて、現在種々の廃棄物処理技術が開発されている。特に産業廃棄物(石炭灰、スラグ、アルミドロス、鋳物廃砂、シュレッダーダスト等)都市ごみ焼却灰、飛灰、下水汚泥焼却灰、ごみ溶融炉スラグ等々の有効利用、無公害化処理技術の研究が行はれている。例えばコンクリート二次製品、ゼオライト製造の吸着剤、石炭灰、農薬、油等の吸着剤や、軟弱土改良材、サンドパイル用骨材、焼却灰等の無公害化剤等の研究等である。関心のある方々のご連絡をお待ちしています。

 

 

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